フローリングにワックスをかけないとどうなるか|不要な床と必要な床の違い
現在の住宅用フローリングには、表面にあらかじめ保護の塗装を施し、ワックスをかけなくても美観を保てるように作られた製品が多くあります。 こうした床では、ワックスをかけないことで不具合が起きるわけではなく、かえってワックスが床材の性能を妨げる場合もあります。 一方で、ワックスの塗布が推奨されている床材もあります。このページでは、床材ごとの違いと、ワックスをかけない場合・かける場合の手入れをご説明します。
ワックス不要の床では、かけなくても問題はありません
床材メーカーの朝日ウッドテックは、同社の床材についてワックスがけは必要ないと公式サイトで案内しています。希望すればワックスがけは可能としつつ、ワックスの膜で表面が覆われると、傷の付きにくさや抗菌・抗ウイルス性などの塗膜の性能が発揮されなくなると説明しています。
パナソニックも、木質床材のお手入れの案内で、ワックス不要の商品はワックスがけをしなくても美しさが長持ちすると記載しています。ワックス不要の床では、ワックスをかけないことよりも、ほこりや水分を放置することのほうが床を傷める原因になります。
朝日ウッドテックは、防滑塗装品とサニタリー用フローリングにはワックスを使用できないとも案内しています。
ワックスをかけた場合に起こること
ワックス不要の床にワックスをかけても、ただちに床が傷むわけではありません。ただし、メーカーの案内からは次の点が分かります。
- 表面のツヤが上がり、床材本来の仕上がりと見た目が変わる(朝日ウッドテック)
- ワックスの状態を保つには、定期的に塗り直す必要がある(朝日ウッドテック)
- ワックスの膜によって、床材の塗膜が持つ傷の付きにくさなどの性能が発揮されなくなる(朝日ウッドテック)
- ワックスを取り除くときは剥離剤を使うが、床材によっては変色のおそれがある、または剥離剤の使用自体を控えるよう案内されている(朝日ウッドテック・パナソニック)
一度ワックスをかけると、元の状態に戻すには剥離作業が必要になります。ワックスをかけるかどうかは、塗り直しの手間と剥離のリスクも含めて判断してください。
剥離が必要かの判断は剥離洗浄をすすめられたときの判断で解説しています。
ワックスをかけない場合の日常の手入れ
朝日ウッドテックは、掃除機でごみやほこりを取り除き、乾いた雑巾やモップでからぶきする方法を案内しています。
水で濡らして固く絞った雑巾で拭き取り、使用後はからぶきします。水気が残る拭き方は避けます。
パナソニックは、さらに落ちない汚れには水に少量の中性洗剤を入れ、雑巾に染み込ませて拭き取る方法を案内しています。
スチーム洗浄機や、水分を多く使う床拭きロボットなどは、床材によって使用を控えるよう案内されています。取扱説明書で確認します。
ワックスの塗布が推奨されている床もあります
ワックスの要否はフローリングに限らず床材ごとに異なります。たとえば東リは、複層ビニル床タイルについて、ワックス塗布の推奨品ではワックスを塗ることで汚れが付きにくく、付いた汚れを拭き取りやすくできると案内しています。同じビニル床タイルでも、ワックス塗布が不要な製品は日常的な清掃で美観を維持できるとしています。
ワックスをかける床では、パナソニックは木質床材の場合で半年〜1年の頻度を目安とし、水性樹脂タイプのワックスをすすめています。塗り替えの時期は、年数だけでなく床の状態からも判断できます。
塗り替えのサインはワックスの塗り替え時期の判断、ワックスの種類は床用ワックスの種類と選び方をご覧ください。
ワックスを使わずに床を保護する方法
家具の脚にフェルトを付ける、キャスター付きの椅子の下にマットを敷く、こぼした液体をすぐに拭き取るなどの対策は、ワックスの有無にかかわらず有効です。
ワックスより長期の保護を目的とした施工です。ただし朝日ウッドテックは表面コート剤の使用は必要ないとし、希望する場合は業者と十分確認のうえで判断するよう案内しています。床材の可否と保証への影響を確認してください。
ワックスとコーティングのどちらを検討するかは住まいの前提から絞る方法で解説しています。
出典・確認先
- 朝日ウッドテック公式サイト「フリーワックス」(2026年10月17日確認)
- 朝日ウッドテック公式サイト「日常のお手入れ」(2026年10月17日確認)
- パナソニック「木質床材・フローリングのお手入れ(お掃除)」(2026年10月17日確認)
- 東リ「複層ビニル床タイルのメンテナンス(よくあるご質問)」(2026年10月17日確認)
掲載内容は確認時点の公式情報にもとづきます。料金・保証・お手入れ方法は変更される場合があるため、ご利用前に各社の公式サイトにて最新情報をご確認ください。